2020年10月24日土曜日

鍋割山登山 ~AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR レビュー(4)~

Nikon Fマウントフルサイズ用高倍率ズームレンズのレビュー4回目です。
荷物を少しでも軽くしたい登山で、あえて使ってみました。



丹沢 鍋割山山頂(1272.5m)
内容は丹沢 鍋割山の登山記録からの抜粋になっています。
大倉登山口スタートで二俣を通って、後沢乗越を経由するルートです。



撮影機材:Nikon D850+28-300mm f/3.5-5.6G
機材重量はD850本体と合わせて約1.8kgにもなります。

・感度自動制御:ON
・低速限界設定:オート/低速△△△△▲高速

低速限界設定をオートにするとシャッター速度の自動調整時に、レンズの焦点距離に合わせて一定以下の低速にならないよう調整してくれます。さらに、自動補正をより高速にするか、ほどほどにするかをあらかじめ設定しておくことができます。

今回は5段階のうち最も高速に補正するよう設定しました。高速にするほど手振れのリスクが減る半面、ISO感度が高くなりがちです。



07:26:06 380.3m
1/125sec f/5.6 ISO4500 28mm

きれいに並んだ杉林です。
ISO4500の割には高感度ノイズが少なめなのはD850本体性能のおかげでしょうか。
細部までよく描写できていると思います。



07:49:22 433.7m
1/500sec f/5.6 ISO200 105mm

雨模様というわけではないのですが、ガスが上部に向かって流れていました。

遠景を105mmで捉えているので、全体的に少々甘い描写となりました。



08:40:24 567.8m
1/1000sec f/5.6 ISO1800 210mm

力芝とかいうイネ科の雑草だと思われます。

こちらはISO1800と感度条件が良くないのですが、比較的近距離だったせいか葉先に付いた無数の水滴がとてもきれに描写できていました。



12:17:45 1172.5m
1/125sec f/8 ISO280 28mm

ここ丹沢でも一部色づき始めました。
晴天時に透過光で撮るともっと鮮やかに写ると思います。
あえて色補正していません。

赤い葉の部分を拡大すると、思ったよりも細部まで解像していました。
高倍率ズームレンズとしては十分だと思います。



12:21:06 1165.3m
1/1250sec f/8 ISO280 300mm

レンズ交換なしにこのような遠景撮影が可能なので大変便利です。

霞みがかっていて細部は解像していませんが、拡大すると肉眼では気づかなかった小田原城が写っていました。



単に遠景を撮るだけでなく、登山中に見つけた植物や昆虫などを少し離れた場所から大きく撮影したい場合などに、高倍率ズームは有効活用できるかと思います。

登山は装備をできるだけ少なく軽くしたいので、APS-Cやマイクロフォーサーズなどのミラーレス一眼を使って機材重量を減らすというのも賢い選択だと思います。



登山道の様子など詳しい情報はヤマケイオンラインの登山記録にアップしています。


ブログ内の関連リンク
AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR レビュー
森の実験室 ~AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR レビュー(2)~
横浜ウォーク ~AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR レビュー(3)~
鍋割山登山 ~AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR レビュー(4)~
秋の里山 ~AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR レビュー(5)~
晩秋の里山 ~AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR レビュー(6)~

2020年10月19日月曜日

横浜ウォーク ~AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR レビュー(3)~

Nikon純正高倍率ズームレンズのレビュー3回目になります。

世の流れはミラーレスに移行しつつあるようですが、ファインダーはガラス越しに覗きたいので、まだまだレフレックスカメラを使い続けようと思っています。

今回は街撮りでの使用感をレポートします。


28mm

まずは28mmです。
f/8まで絞っているのでレンズ中央でなくても鮮明に解像しています。
・Nikon D850・AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR
・28mm・1/800sec f/8・ISO100・横浜市




50mm

続いて50mmです。
やや遠方なので多少あまい描写ですが、問題ないレベルだと思います。
・Nikon D850・AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR
・50mm・1/500sec f/8・ISO100・横浜市




105mm

この焦点距離でのほぼ開放、f/5.6で撮影してみました。
近距離なので背景はきれいにボケています。
・Nikon D850・AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR
・105mm・1/250sec f/5.6・ISO140・横浜市



200mm

一般的な望遠レンズとしてはこの焦点距離までで十分だと思います。
・Nikon D850・AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR
・200mm・1/400sec f/8・ISO220・横浜市



300mm

200mmと比べると300mmはさらなる引き寄せ効果が見られます。
拡大すると案内板の文字も読み取れます。
・Nikon D850・AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR
・300mm・1/640sec f/8・ISO560・横浜市




28mm

再び28mmです。
遠近感を誇張しすぎない自然な広角撮影が可能な焦点距離です。
このレンズは、ワイド端がそのままスナップ写真に適した28mmになるので思いのほか便利です。
・Nikon D850・AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR
・28mm・1/320sec f/8・ISO100・横浜市



自動ゆがみ補正なし

28mm
105mm

28mmは樽型、105mmは糸巻き収差が発生しています。
高倍率ズームなので補正が難しいのか収差は顕著に現れる傾向にあります。



自動ゆがみ補正あり

28mm
105mm

撮影時にカメラの設定で自動ゆがみ補正をかけてみました。
どちらの焦点距離でも、うまく補正できているので実質問題ありません。



夜景(1)
・Nikon D850・AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR
・28mm・1/60sec f/8・ISO6400・横浜市



陽が暮れてきて、とてもよい雰囲気です。
ISO6400と撮影条件としては厳しくなってきましたが、点光源もきれいに描写できています。



夜景(2)
・Nikon D850・AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR
・28mm・1/60sec f/8・ISO7200・横浜市


お店の中のグラスやボトルまで判別できます。
これはレンズ性能というよりも、高解像度でありながら高感度耐性に優れたカメラボディによるところが大きいかもしれません。



今回は街並みを撮ってみましたが、人工物の撮影ではレンズの収差が目立つ場合があるので、カメラボディや純正現像ソフトでの自動補正を活用するとよいでしょう。


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