2018年7月21日土曜日

アクアワールド茨城県大洗水族館

アクアワールド茨城県大洗水族館の紹介です。

本当は水族館撮影方法を紹介するつもりでしたが、ほとんどが水族館の紹介的な記事になってしまいました。



水族館は施設のほとんどが屋内なので、季節や天候を問わず安定して撮影できます。

注意すべき点は、暗いのと基本的に水槽越しの撮影になるということです。





上の2枚の写真は順路最初に登場する水量1,300tの大水槽です。

茨城の海を再現したとのことで、大洗近辺に生息するいきものたちを見ることができます。

沖縄美ら海水族館の黒潮水槽が7500立方メートル(7,500t)とのことなので、さすがに負けましたね。

(参考)美ら海水族館の黒潮水槽 2014年2月撮影


大水槽を広角レンズで全体的にとらえるか、ズームレンズを使って一部の魚をクローズアップするかはお好みでどうぞ。

★ポイント1(焦点距離)
 水中に潜っているかのように全体を撮りたい=28mm前後の広角レンズ
 お気に入りのお魚を狙いたい=50mm以上の望遠またはズームレンズ


高画素カメラをお使いでしたら、ズームレンズを使わずに明るい単焦点レンズで撮影しておいて、後からトリミングという方法もあります。

★ポイント2(単焦点レンズしか持ち合わせがない)
 後からトリミングしちゃえ!




これは「カブトクラゲ」ですかね。

ほんのり光ってきれいです。



こちらは「アマクサクラゲ」のようです。

長い触手が不気味ですが、とってもきれいです。

この水槽周りはかなり暗い状況ですが、クラゲは暗闇にほんのり光っている方が雰囲気が出るので、露出は控えめでよいと思います。

★ポイント3(露出補正)
 撮影直後に確認して場合によってはマイナス補正してみる




エスカレータ上部脇にあるサメの水槽が天井まで回り込んでいるので、サメのお腹を見ることができます。

発想はいいのですが、エスカレータで上の方まで移動しないと横の水槽が見えないですし、実は天井まで水槽になっているということに気づかない人もいます。

このあたりの演出は、八景島シーパラダイスのアクアチューブの方が上いっていると思います。


(参考)八景島シーパラダイスのアクアチューブ 2009年9月撮影



そのサメの水槽ですが、やたらサメの数が多いです。

サメはアクアワールド・大洗のシンボルだそうです。

サメの飼育数は54種(2018年7月現在)で、なんと日本一!



こちらは「シロワニ」。

全長3.2m程度でかなり大型です。

かなり凶暴に見えますが、Wikipediaによると「性格は見かけによらず大人しく人を襲うことはないとされている」だそうです。

間違いなく襲いそうに見えるのですけどね。




「トラフザメ」です。

全長2.5m程度で、こちらも大型の部類です。

「体と尾びれをウナギのようにうねらせることで推進する」(Wikipedia)とありました。
たしかにうねうねしていました。





ごらんの通りマンボウです。

ゆったりした動きで癒されます。

実は皮膚がとても弱いらしく、水槽への衝突でも傷ついてしまうそうです。

なのでアクアワールドでは水槽壁手前に薄いネットが張り巡らされていました。

マンボウ専用の飼育水槽として日本最大だそうです。







「沖縄の海」の水槽付近です。

きれいですが、動きが速い魚が多くて撮影はなかなか難しいです。

動きの速い魚を撮る場合、シャッター速度は手振れよりも被写体ブレを起こさない速度にしないといけません。

★ポイント4(シャッター速度)
 動きの速い魚は被写体ブレに注意



こんな光景を眺めていると、本当の沖縄の海に潜って撮ってみたくなります。

ライセンスはオープンウォーターしか持っていないペーパーダイバーですが。笑


ちなみに、水槽内の魚を撮るときは、ホワイトバランスを「電球」にしておくと、きれいなブルーが再現できます。

★ポイント5(ホワイトバランス)
 きれいなブルーを再現するなら「電球*」モードで

 *カメラメーカによって名称が異なる場合があります。
  色々とモードを変えて試してみると面白いですよ。




水槽の上からも見学することができるようになっています。

バックヤード・ウォークといって、夏休み期間中は予約・受付不要です。

ところで、サーキュラーPLという偏光フィルターを使うと、水面の反射を抑えて水中の様子を撮影することができます。

上の2枚とも偏光フィルターを使っての水面の反射を抑えているので、水中のマンボウやサメが見えます。

また、水槽背後の照明や白っぽい服を着た周囲の人の映り込みを除去できる場合もあります。

ただし、高性能な偏光フィルターでも絞り1段分ぐらいはどうしても暗くなってしまうので、明るいレンズでない場合は無理に使わない方がいいと思います。

★ポイント6(偏光フィルターは必要か?)
 効果を発揮できるシーンは限定的
 明るさ確保とのトレードオフ





他にも、キッズランドがあったり、「なるほど魚(うぉ)っちんぐ」なる子ども向け教室があったり、もちろんヒトデなどを触わることができるタッチングプールもあります。




また、巨大な「ウシマンボウ」(北茨城市の沖合で採集された個体との解説あり)の標本が展示してあったり、

地元霞ケ浦でかつて行われていた帆引漁(現在は観光用として帆引船が運航されています)に関する説明があったり、

巨大なセミクジラ(全長13~18m)の骨格標本があったりと、水族館の域を越えてなんだか海洋博物館のような感じがしてきました。




もちろん、イルカショーやペンギンなどのお食事タイムを見ることもできます。

アクアワールドのイルカショーは広大な太平洋をバックに繰り広げられることを売りとしているので、ステージ背後が大きな窓になっています。

すなわち、全力で逆光になります。
露出はプラス補正で対抗しましょう。

全体的に動きが速いのでシャッター速度もさることながら、タイミングが難しいです。
気が済むまでお使いのカメラの連写機能を使ってください。

ただし、ジャンプから着水まで数秒ありますので、例えば秒7コマなどという速度の場合は20コマ以上シャッターが切れてしまいますのでご注意を。

いずれにせよ、次にどんなパフォーマンスが展開されるのか知っていないと、うまい構図でとらえるのは難しいです。

ショーは1日に4~6回開催されますので、もしあなたがイルカショー撮影マニアなら、まずは一度リハーサル的に見た後、次の回で本番撮影に臨まれることをお勧めします。

★ポイント7(イルカショーの上手な撮り方)
 連写機能を活用しよう
 撮影リハーサルを含めて1日に2回は見よう


大事なことを忘れていました。

水族館撮影でフラッシュを使ってもよいのか。
これは専門家(水族館スタッフ、学術的識者、水族館マニア、撮影プロなど)の間でも賛否両論あるようです。

そもそも、お魚たちにとってフラッシュの閃光がどう影響するか正直わかりません。
でも、鑑賞している周りの人たちに多少迷惑がかかると思われます。
それにフラッシュを使ったところで水槽表面に反射して、効果を発揮しない場合もあります。

★ポイント8(フラッシュって使ってもいいの?)
 フラッシュ撮影が可能かどうかは水族館スタッフに確認しよう




★ポイント9(アクアワールドって結局どんな水族館?)
 サメの飼育数日本一
 マンボウ専用の飼育水槽として日本最大
 学習的プログラムや展示が充実



紹介しきれなかったエリアや生きものたちがまだまだ多数あります。

年パス作ったので、機会があればまた紹介します。

単に大きいだけではない、色々と特徴あるアクアワールドにあなたもお出かけしてみてはいかがでしょうか。



2018年7月8日日曜日

初夏のひたち海浜公園

見頃の緑コキアにはまだ少々早いのですが、育成中とのことなので様子を見に行ってきました。

今は初夏のはずなのですが、午前中で既に真夏のような日照りです。

今日は、単焦点レンズ2本と高倍率ズームレンズの合わせて3本を用意していきましたが、結局使ったのは28mm単焦点レンズだけでした。



・Nikon D850・AF-S NIKKOR 28mm f/1.4E ED
・1/8000sec f/2・ISO100・ひたちなか市

このような景色は、本来F8程度に絞ってパンフォーカスで撮るのが一般的なのですが、あえて絞りを開けてみました。

これでも開放から1段絞っているのですが、広角レンズなのに被写界深度がとても浅いです。

何かジオラマを撮ったかのような、不思議な雰囲気です。

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こちらの作品は、PIXTAで各種サイズを有料販売しています。
必要に応じてご利用いただければと思います。




・Nikon D850・AF-S NIKKOR 28mm f/1.4E ED
・1/400sec f/8・ISO100・ひたちなか市

こちらは普通にF8で撮影したので、ごく普通な感じの仕上がりです。

構図なり被写体なりに何か主張が無いと平凡な写真になってしまいます。



・Nikon D850・AF-S NIKKOR 28mm f/1.4E ED
・1/5000sec f/2・ISO100・ひたちなか市

育成中のコキアは、高さがせいぜい10cm程度の小さいものです。

かなり寄って撮影しました。

このレンズの最短撮影距離は28cmです。

これは撮像素子からの距離なので、フードを付けたレンズ全長が14cm程度で、ニコンFマウントのフランジバックが46.5mmであることを考えると、フード先端から約9cmのところまで接近可能という計算になります。

近距離で絞りを開けているので、この写真もまた何だか不思議な雰囲気です。

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・Nikon D850・AF-S NIKKOR 28mm f/1.4E ED
・1/500sec f/8・ISO100・ひたちなか市

こちらは普通にF8で撮影したものですが、斜面のラインとコキアの並びが放射状になるように自分自身があちこち動いて構図を探したので、少しだけ普通じゃない感じの仕上がりになりました。

ついでに、その先の空が放射状の筋雲だったらいい感じになるなぁと思い、しばらく待ってみたのですが、ほとんど変化なしでした。笑

自然現象を思い通りにフレーム内に収めるのはとても難しいです。



・Nikon D850・AF-S NIKKOR 28mm f/1.4E ED
・1/5000sec f/2・ISO100・ひたちなか市

こちらはラベンダーです。

コキアのように丘一面というわけではないので、ラベンダーが印象的になるように絞りを開けて前ボケをうまく取り入れてみました。

現実を現実通りに撮るのは比較的簡単なのですが、現実をより強調したり、自分がその場で感じた雰囲気をうまく表現するには、ちょっとした工夫が必要です。

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・Nikon D850・AF-S NIKKOR 28mm f/1.4E ED
・1/160sec f/8・ISO100・ひたちなか市

こちらも同じ場所のラベンダーをF8に絞って、さらに構図を変えて撮ったものです。

見たままの位置から見た通りの方向にカメラを構えて撮ると、このような平凡な構図になってしまいます。

28mmレンズの画角は、人がなんとなく景色を眺めている時の視野角に近いと言われているので、遠近感は実際より少しだけ強調されていますが、ほぼ見た通りの雰囲気の写真になっています。